こんにちは、スヴェンソンの古久根です。
2000年度に六本木のハリウッド美容専門学校を卒業し、美容師免許を取得してから早20年が過ぎていました!
色々変わっていることもあろうかと調べつつ、スタイリストとしてデビューしてからのあれこれまでまとめてみましたので参考にしてみてください。
美容師になるには
美容師になるには、厚生労働大臣が交付する美容師免許が必要です。
そして免許を取得するには、厚生労働大臣が指定する美容師養成所(通称美容学校)に通い、所定の課程を終了したのち、公益財団法人理容師美容師試験研修センターが実施する美容師国家試験(実技+筆記)に合格しさらに申請する必要があります。
公益財団法人理容師美容師試験研修センター
http://www.sb.rbc.or.jp/index.html
申請方法
http://www.sb.rbc.or.jp/2006/11/post_8.html
また美容学校では高校卒業以上を入学資格としていますが、通信課程では学歴は問わないというのが一般的です。
例:ハリウッド美容専門学校
https://www.hollywood.ac.jp/entrance-2/
補足情報
※高等専修学校では高校を卒業していなくても、入学し専門課程を履修することも可能です。
詳細を知りたい方のために、全国高等専修学校協会のサイトを貼り付けておきます。
https://www.zenkokukoutousenshugakkoukyoukai.gr.jp/about02.html
美容師アシスタントとは
美容学校を卒業し、無事に国家試験に合格したとしても実際に思い通りにヘアスタイルを作るスキルはまだないので、まずは美容室に就職しアシスタントからスタートです。
2000年以前はインターン制度というものがあり、学校に1年間通い筆記試験を通過しその後就職先(インターン先)で更に1年間実地を経験しないと実技試験を受験することが出来ませんでした。
当時は、美容師免許取得前のアシスタントを「インターン生」、美容師免許を取得している2年目以上のアシスタントを「中間生」と言っていました。
アシスタントとは補助業務をする人を指すので美容師の場合、カットした髪を回収する床掃きから始まりシャンプーやヘッドスパなどのマッサージ、カラー/パーマの補助や指示通りに作業することを指します。
要は段階的に実務を覚えていく期間なので、スタイリストになれるまでは人によって違います。
短期間でスタイリストになれれば良いというわけではありませんが、美容室ごとにカリキュラムや制度が違うので就職する際には事前に確認しましょう。
美容師スタイリスト(ヘアスタイリスト)とは
日本の制度上、美容学校で課程を修了し、美容師国家試験に合格し免許を取得していることは大前提となります。
そして世間一般の認識では、美容室でカット技術を提供している美容師を指します。
そしてカットを担当させてもらえるようになるには、各美容室ごとに定められた基準を満たす必要があります。
言い換えると免許があっても実務未経験ではヘアスタイリストになるのは難しいということになります。
一方で未経験者でも、美容室に就職して通信課程で美容師免許を取得するという選択もあります。
時代時代によって多少の変化はあるものの、基本的にはシャンプーから始まりカラー技術やパーマ技術(縮毛矯正含む)を習得した後、カット&スタイリング技術を習得するということです。
カットの基本形については1980年ごろを境にレザーカット(レザー=剃刀)から、ハサミを使うサスーンカットへ移行したものが現在でも基礎となっています。
このあたりは是非美容学校で美容文化史などで勉強してください。
2000年前後の時代は美容師になりたい人が沢山いたので、多くのアシスタントを使って同時に複数の予約を受けるスタイリストがいたり、昔は多少なりとも規模の大きな美容室ではスタイリストのことを「先生」と呼んでいてシャンプーや床掃きなどの業務はアシスタントに任せ、接客と技術に専念するのが仕事でした。
その一方で個人店と言われるオーナー美容師一人でやっている美容室では、シャンプーなどはもとよりタオルやクロス類の洗濯&消毒などなど全て一人でこなすのが一般的で、このあたりは今でもあまり変わらないようです。
近年はフリーランス美容師が浸透してきたので、自分の店を持たずタオルやクロスといったリネン類は場所を提供してくれるシェアサロンとの契約に含まれるものを使用するといったスタイルもあります。
そして美容師スタイリストの仕事として忘れてはいけないのは、後輩の指導=アシスタントの教育です。
基本的には先輩が後輩に教え、後輩は仕事中に先輩の仕事を手伝うといういわゆる持ちつ持たれつの関係性の中で、たいていの場合は業務時間外に行われていました。
これがアシスタント/スタイリストに共通する、美容師が長時間労働になってしまう大きな要因です。
美容師が磨くべきスキル
美容学校を卒業しただけでは未経験者とほとんど変わらない状態なので、サロンごとにカリキュラムを設けているわけですが技術だけでなくさまざまなスキルを習得すると考えたほうがわかりやすいと思うので、下記に具体例を挙げておきます。
まず美容師に必要なスキルは大きく以下の4つに分類できます。
・デザイン
・似合わせ
・テクニック
・素材の見極め
「デザイン」
デザインは日本語で言えば設計です。
単にデザイン性といったこととは違い、お客様の要望にあったヘアスタイルを提供するための設計が出来なければなりません。
カットでいえば展開図、ヘアカラーならば薬剤知識や配色理論などにあたりますがヘアデザインに限らずデザインには3要素と言われるものがありそれらの要素が更に細分化され、組み合わされてひとつのデザインが出来上がります。
デザイン3つの要素とは
・色
・形
・質感
のことですがここでは省略します。
「似合わせ」
読んで字のごとく対象となるお客様に似合うデザインを提案出来ること、そしてお客様が望むデザインを似合わせて差し上げることを指します。
例えば「こんな髪型にしたい」とお客様から要望があった時、当然モデルさんとお客様は顔だちも髪質も首の長さも違いますし、職業やファッションもそれぞれということになります。
そんな一人一人のパーソナリティを踏まえて似合うヘアデザインを提供するには、センスや経験だけでは限界があり体系的に理論を勉強することが必要です。
「テクニック」
テクニックもそのまま技術力ということで、未経験の人でも一番に思いつくスキルだと思いますので省略します。
「素材の見極め」
よい美容師は髪だけにとどまらずお客様全体のことを素材と捉え、観察し見極めます。
フィジカルな部分でいえば髪質はもちろんのことお顔立ちや瞳の色、似合わせの部分で上げた職業やファッションはもとよりライフスタイルまで全ての情報と言っても過言ではありません。
例えばサロンでの仕上がりが良いだけでなく、お客様にとって扱いやすく長持ちするデザインを提供する上でとても重要です。
以上代表的な4つのスキルに加え、「コミュニケーション能力」は欠かせません。
これはどちらかといえば接客力といった方がよく、美容師のスキルというわけではないので上記の4つに絞っています。
お分かりの通り4つのスキルは互いに関係しており、全てのスキルが最低限のレベルに達している美容師がヘアスタイリストだということもできます。
ちなみにヘアカラーリストに関しては日本にも日本ヘアカラーリスト協会(JHCA)が1990年代から存在し業界をリードしており、ワンスターからファイブスター(一つ星~五つ星)までの認定をしていますが、ヘアスタイリストに関しては業界をリードするような統一的な組織はありません。
就職先
美容師免許を取得した後の就職先はどうなっているのでしょうか?
美容業界もヘアサロンの他にも、エステ、ネイルなど分野が広がっていますので美容学校の就職先を参考にしてみましょう。
出典:パリ総合美容専門学校 柏校 就職実績
http://pasobi.com/employment_record/
あくまで一例になりますが、
・ヘアアシスタント(ヘアサロン) 72.2%
・エステティシャン 13.3%
・ネイリスト 10.3%
・アイデザイナー(アイラッシュ) 1.6%
・メイクアップスタッフ(美容部員など) 1.6%
・ブライダルスタッフ 0.8%
以上のようにヘアアシスタント(ヘアサロン)つまり美容室への就職が7割以上となっています。
一方でその他の美容関連は3割弱ということになります。
業種別求人数を公開している美容学校もあります。
出典:国際文化美容専門学校
https://kokusaibunka.ac.jp/job/list.html
美容学校に勤める先生方に伺ったところ、ヘアメイクなど人気があるがまずはヘアサロンに就職してヘアスタイリストとしてのスキルを身に着け経験を積んでからその他の業種にチャレンジすることを勧めることが多いとのことです。
また、ウィッグメーカーは給与水準が高く賞与もあり福利厚生も充実しているなど、他の業種と比べて高待遇ということで魅力的ではあるものの新卒で就職する学生は年に数人程度。
ヘアサロンの中でもウィッグを必要とされるお客様を相手に接客することから、ある程度人生経験を積んだスタイリストの方が安心感はありますが、新卒も募集しているということです。
さいごに
未経験から専門職、特に国家資格が必要な業種に就くにはそれなりに長い道のりがお金もかかります。
それにもかかわらず美容師は離職率が高いというのはもったいないことですね。
ウィッグメーカーのスヴェンソンでは美容師として培ってきたスキルを活かしながら、サラリーマン並みの待遇で働くことが可能です。
新卒採用も(一部エリアのみ)受け入れております。
美容師辞めたいと思ったときに、ウィッグメーカーという選択肢があるとないでは大違いです。
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